コラム

【2019決定版】結局どっちが安い?AED購入とレンタルで価格比較|使用年数で比較シミュレーションしてみた結果。

最近、インターネット上のサイトやメディアでもAED関連の情報サイトが増えていて、その情報の多くが「AEDはレンタルするよりも購入したほうがおトク!」と謳っています。

でも本当に、どんな場合でもAEDは購入したほうが安く済むのでしょうか?人によってはレンタルの方がお得なケースもあるのではないでしょうか?

そこで本記事では

  • AED購入とレンタルで費用を徹底比較シミュレーション
  • AED購入とレンタル、それぞれのメリット・デメリットまとめ
  • AEDの購入に向いている人・レンタルしたほうがいい人

についてわかりやすく解説しています。

AED導入を検討している方は、ステマ的な情報を鵜呑みにして損をする前にぜひ本記事を読んで参考にしてもらえればと思います。

ではさっそく本題に入りましょう。

実際どっちがお得なの?AED購入vsレンタル費用の徹底比較!

では、さっそくAEDを購入した場合とレンタルした場合の費用比較シミュレーションをみていきましょう。

一般的なAED機種での費用比較シミュレーション

下の表は、一般的に広く導入されている「CUメディカル」と「日本光電」のAED機種で

  • 初期費用
  • 消耗品にかかる費用
  • 保障費用
  • 使用年数別にかかる総費用

などを総合的に加味した場合の費用を比較したものです。

購入 機種名 機器構成 耐用年数(使用期限) 初期費用(税込) 3年使ったときの総コスト 5年使ったときの総コスト 7年使ったときの総コスト
CU-SP1 AED本体 7年 213,840円 213,840円 213,840円 213,840円
電極パッド 3年 10,584円 10,584円 21,168円 31,752円
バッテリパック 5年 38,880円 38,880円 38,880円 77,760円
合計 263,304円 263,304円 273,888円 323,352円
レンタル
(日本ドライ・光生舎)
CU-SP1 費用内訳 初月費用(税込) 初年度費用(税込) 3年使ったときの総コスト 5年使ったときの総コスト 7年使ったときの総コスト
月額料金 4,968円 59,616円 178,848円 298,080円 417,312円
保証金 0円 0円 0円 0円 0円
合計 4,968円 59,616円 178,848円 298,080円 417,312円
購入 機種名 機器構成 耐用年数(使用期限) 初期費用(税込) 3年使ったときの総コスト 5年使ったときの総コスト 8年使ったときの総コスト
AED-3100 AED本体 8年 267,840円 267,840円 267,840円 267,840円
電極パッド 2年2ヶ月 10,584円 21,168円 31,752円 42,336円
バッテリパック 4年 38,880円 38,880円 77,760円 77,760円
合計 317,304円 327,888円 377,352円 387,936円
レンタル
(セコム法人向け)
AED-3100 費用内訳 初月費用(税込) 初年度費用(税込) 3年使ったときの総コスト 5年使ったときの総コスト 8年使ったときの総コスト
月額料金 6,480円 77,760円 233,280円 388,800円 622,080円
保証金 20,000円 20,000円 20,000円 20,000円 20,000円
合計 26,480円 97,760円 253,280円 408,800円 642,080円
レンタル
(セコム個人向け)
AED-3101 費用内訳 初月費用(税込) 初年度費用(税込) 3年使ったときの総コスト 5年使ったときの総コスト 8年使ったときの総コスト
月額料金 2,592円 31,104円 93,312円 155,520円 248,832円
保証金 20,000円 20,000円 20,000円 20,000円 20,000円
合計 22,592円 51,104円 113,312円 175,520円 268,832円

 

表に示したAEDの機種「CU-SP1」「AED3100」「AED3101」はすべて、小学校入学前の子ども(未就学児童)に使用する場合も小児用電極パッドがいらない機種です。つまり、未就学児童にAEDを使う場合も他に費用はかかりません。

やはり5年以上AEDを設置する場合は、レンタルより購入するほうが費用は安く抑えることができます。もう少し正確にいうと、AEDの設置期間が「4年数か月」を超えると、レンタルの費用が購入の費用を上回ってきます。

ただし、表の一番下のセコムの個人向け(一般家庭用)レンタル「AED3101」だけは別格ですね。

「AED3101」は「AED3100」とほぼ同等の性能(スペック)を持っていますが、セコムの家庭用レンタル専用機種で購入することできません。「AED3101」のレンタルは、「AED3100」を購入した場合とくらべても、8年の費用で「119,104円」も安くなります。

セコムのAEDレンタルについてはこちらの記事でくわしく解説しています。

【比較】セコムvsアルソック!AEDレンタル費用はどっちが安い?サービス面も比べてみた!セキュリティ会社大手のセコムとアルソック。両社ともAEDレンタルを取り扱っていますが、実は意外にも料金やサービスには結構違いがあることを...

ただし、この表の比較はAEDを設置から一度も使わなかった場合の総費用の比較になります。

では、実際にAEDを使用した場合の費用はどのように変わってくるのでしょうか?さらにリアルに想定しながら費用についてみていきましょう。

(※AEDレンタルの場合の費用は使用未使用にかかわらず変わりません。)

AEDのランニングコストについて

AEDを使用した場合の費用のシミュレーションをみる前に、AEDの維持費用(ランニングコスト)にはどのようなものがあるかみてみましょう。

AEDのランニングコストは、主に次の3つにかかってきます。

1.電極パッドの定期交換費用

先ほどの表にも記載がありますが、AEDの電極パッドには使用期限(一般的には約2年)があります。電極パッドは、製造してから時間がたつほど体に貼りつけるときの粘着力が弱まるからです。

使用期限を過ぎた電極パッドは交換する必要があり、AEDを購入した場合には使用期限ごとに交換費用がかかります。そのため、先ほどの表のAED購入の費用でも、年数がたつと電極パッドの費用が増えています。

2.バッテリパックの定期交換費用

AEDのバッテリパック(電池)にも使用期限(一般的には約5年)があります。電極パッドと同じで、使用期限を過ぎたバッテリパックは交換が必要です。

やはり、AEDを購入した場合には使用期限ごとに交換費用がかかります。そのため、AEDを購入した場合の表でも、年数がたつとバッテリパックの費用が増えています。

3.AEDを使用した場合の電極パッド交換費用

多くのAEDの電極パッドは使い捨てタイプになっています。AEDを使用した場合には、新しい電極パッドへの交換が必要です。これも、AEDを購入した場合には交換費用がかかります。

3の電極パッドの交換がAEDを購入して「AEDを使った場合」にかかる主な費用となります。では、AEDを使った回数ごとの費用のシミュレーションをみていきましょう。

AEDを使用した場合の費用比較シミュレーション

先ほどAEDを使わなかった場合の費用シミュレーションでみた「CUメディカル」の機種「CU-SP1」で、AEDを使用した回数ごとの費用シミュレーションをみてみましょう。

下の表にAEDを使用した回数ごとの費用シミュレーションをまとめてみました。

Case1. AED設置から一度もAEDを使用しなかった場合

購入 機種名 機器構成 耐用年数(使用期限) 初期費用(税込) 3年使ったときの総コスト 5年使ったときの総コスト 7年使ったときの総コスト
CU-SP1 AED本体 7年 213,840円 213,840円 213,840円 213,840円
電極パッド 3年 10,584円 10,584円 21,168円 31,752円
バッテリパック 5年 38,880円 38,880円 38,880円 77,760円
合計 263,304円 263,304円 273,888円 323,352円
レンタル
(日本ドライ・光生舎)
CU-SP1 費用内訳 初月費用(税込) 初年度費用(税込) 3年使ったときの総コスト 5年使ったときの総コスト 7年使ったときの総コスト
月額料金 4,968円 59,616円 178,848円 298,080円 417,312円
保証金 0円 0円 0円 0円 0円
合計 4,968円 59,616円 178,848円 298,080円 417,312円

Case2. AED設置から1回だけAEDを使用した場合

購入 機種名 機器構成 耐用年数(使用期限) 初期費用(税込) 3年使ったときの総コスト 5年使ったときの総コスト 7年使ったときの総コスト
CU-SP1 AED本体 7年 213,840円 213,840円 213,840円 213,840円
電極パッド 3年 10,584円 10,584円 31,752円 42,336円
バッテリパック 5年 38,880円 38,880円 38,880円 77,760円
合計 263,304円 263,304円 284,472円 333,936円

Case3. AED設置から3回AEDを使用した場合

購入 機種名 機器構成 耐用年数(使用期限) 初期費用(税込) 3年使ったときの総コスト 5年使ったときの総コスト 7年使ったときの総コスト
CU-SP1 AED本体 7年 213,840円 213,840円 213,840円 213,840円
電極パッド 3年 10,584円 21,168円 42,336円 63,504円
バッテリパック 5年 38,880円 38,880円 38,880円 77,760円
合計 263,304円 273,888円 295,056円 295,056円

Case4. AED設置から9回AEDを使用した場合

購入 機種名 機器構成 耐用年数(使用期限) 初期費用(税込) 3年使ったときの総コスト 5年使ったときの総コスト 7年使ったときの総コスト
CU-SP1 AED本体 7年 213,840円 213,840円 213,840円 213,840円
電極パッド 3年 10,584円 42,336円 84,672円 127,088円
バッテリパック 5年 38,880円 38,880円 38,880円 77,760円
合計 263,304円 295,056円 337,392円 418,688円

表の見方:

表のシミュレーションは以下のようにAEDの使用時期(AED設置からの年月)を設定しています。

[1回使用]

  • 使用時期:3年半後
  • 定期交換時期:3年後・6年半後

[3回使用]

  • 使用時期:3ヶ月後・3年半後・6年9ヶ月後
  • 定期交換時期:3年3ヶ月後・6年半後

[9回使用]

  • 使用時期:1ヶ月後・2ヶ月後・3ヶ月後・3年4ヶ月後・3年5ヶ月後・3年半後・6年7ヶ月後・6年8ヶ月後・6年9ヶ月後
  • 定期交換時期:3年3ヶ月後・6年半後

AEDを使用した時期によっては電極パッドの定期交換が不要となる場合がありますが、表では便宜的に定期交換が通常通り7年で2回必要となるようにシミュレーションしています。(定期交換が不要となる場合について興味のある方は↓の参考をご覧ください)

表では、AEDを購入した場合のAEDの設置からの使用回数が、1回・3回・9回の場合についてシミュレーションしています。あたりまえですが、AEDの使用回数が1回増えるごとに電極パッド1つ分の金額10,584円が費用として増えていきます。

結論としては、AEDを購入した場合は、耐用年数7年の間にAEDを9回使用しないと、レンタル7年間の費用を超えないことになります。(7年間のレンタル費用「417,312円」<AED購入で9回/7年使用した場合の費用「418,688円」)

 

このシミュレーションでは、電極パッドの定期交換2回も含まれていますので、定期交換が不要となる場合には、AED購入の費用がレンタル費用より高くなるには、AEDを11回使用することになります。

一般的にAEDの使用頻度は1年に1回あるかないかと言われていますので、7年間で9回とか11回もAEDを使うことは通常ほぼ考えにくいでしょう。

つまり、AEDの使用がある場合も、5年以上設置する場合は、レンタルよりも購入のほうがオトクということになります。

電極パッドの定期交換が不要となる場合

電極パッドの使用期限前に必ずAEDの使用があり、最後にAEDを使用して交換した電極パッド使用期限が耐用年数を超えた場合は、定期交換が不要となります。

例えば、AEDの耐用年数が7年で電極パッドの使用期限が3年だとすると、AED設置から2年後にAEDの使用があり、次にAEDを使用したのが4年後を超えた場合(5年未満)などは、AEDの耐用年数の残りが3年をきるため、電極パッドの定期交換は不要となります。

コストが変わってくるAEDの機能について

AEDは、機種によってレンタルする場合も購入する場合も費用がけっこう変わってきます。それは、AEDの機種ごとの機能に違いがあるからです。

AEDの費用の違いを生む機能は、主に次の2つです。

1.小児用モード切替

AEDを小学校入学前の子ども(未就学児童)に使う場合に必要となる機能です。小児用モード切替がついているAEDでは、付属のスイッチなどを切り替えるだけで未就学児童に使うことができます。

一方、小児用モード切替がついていないAEDでは、成人用電極パッドから小児用電極パッドに付け替えをしないと未就学児童に使うことができません。

つまりモード切替がないAEDを未就学児童に使う場合には、別途小児用電極パッドの費用がかかります。レンタルでも同じく、モード切替がない機種で未就学児童に使うには、別途小児用パッドの月額費用がかかります。

ただ、不思議なことに小児用モード切替があるAEDとないAEDでそれほど販売価格に違いがありません。なので、未就学児童へのAED使用が想定される場合は小児用モード切替付きのAEDがオススメです。

ちなみに、最初のシミュレーションでみたAEDの機種「CU-SP1」「AED3100]「AED3101」はすべて小児用モード切替がついています。

2.液晶モニタ

液晶モニタの映像でAEDの操作の仕方を案内してくれたり、心電図などが視覚的に見ることができる本格的な機能付きの機種です。

ほとんどのAEDには音声による操作案内の機能はついていますが、騒音がある場所などでAEDを使用する場合は、音声案内が聞こえにくいこともあるので、液晶モニタがあると視覚的にも安心できるというメリットがあります。

一般的に液晶モニタのついているAEDは心電図も見れるものが多く、専門知識をもつプロ向け仕様のものが多いので比較的高額となります。レンタルの場合も、液晶モニタがついていないAEDよりレンタル費用が高くなる場合が多いです。

 

ちなみに、シミュレーションでみた「CU-SP1」「AED3100」「AED3101」には、どれも液晶モニタがついていません。

ではここからは、「小児用モード切替がないAED」と「液晶モニタがあるAED」について購入・レンタルの費用のシミュレーションをみてみましょう。

小児用モード切替がないAEDの費用比較シミュレーション

下の表は、小児用モード切替がないAED機種「CR Plus」で、初期費用・3年・5年・AEDの耐用年数7年で購入・レンタルの費用を比較したものです。

また、表の上は「AEDを全く使わなかった場合」の購入・レンタルの比較、下はAEDを購入して7年間で「AEDを4回使用(小児用パッドのみ)した場合」です。

Case1. AED設置から一度もAEDを使用しなかった場合

購入 機種名 機器構成 耐用年数(使用期限) 初期費用(税込) 3年使ったときの総コスト 5年使ったときの総コスト 7年使ったときの総コスト
CR Plus AED本体 7年 307,800円 307,800円 307,800円 307,800円
成人用パッド 2年 19,440円 38,880円 58,320円 77,760円
小計
327,240円 346,680円 366,120円 385,560円
小児用パッド 2年 20,520円 41,040円 61,560円 82,080円
合計 347,760円 387,720円 427,680円 467,640円
レンタル
(セコム法人向け)
CR Plus 費用内訳 初月費用(税込) 初年度費用(税込) 3年使ったときの総コスト 5年使ったときの総コスト 7年使ったときの総コスト
月額料金 5,292円 63,504円 190,512円 317,520円 444,528円
保証金 20,000円 20,000円 20,000円 20,000円 20,000円
小計 25,292円 83,504円 210,512円 337,520円 464,528円
小児用パッド 972円 11,664円 34,992円 58,320円 81,648円
合計 26,264円 95,168円 245,504円 395,840円 546,176円

Case2. AED設置から4回AEDを使用(小児用パッド)があった場合

購入 機種名 機器構成 耐用年数(使用期限) 初期費用(税込) 3年使ったときの総コスト 5年使ったときの総コスト 7年使ったときの総コスト
CR Plus AED本体 7年 307,800円 307,800円 307,800円 307,800円
成人用パッド 2年 19,440円 38,880円 58,320円 77,760円
小計
327,240円 346,680円 366,120円 385,560円
小児用パッド 2年 20,520円 82,080円 123,120円 164,160円
合計 347,760円 428,760円 489,240円 549,720円

※[CR Plus]のバッテリパック(電池)は成人用電極パッドとセットになっています。

表「AED設置から4回のAED使用(小児用パッド)があった場合」の見方

以下のようにAED(小児用パッド)の使用時期(AED設置からの年月)を設定しています。

  • 使用時期:3ヶ月後・2年6ヶ月後・4年9ヶ月後・6年10ヶ月後
  • 定期交換時期:2年3ヶ月後・4年6ヶ月後・6年9ヶ月後

上の「AEDを全く使わなかった場合」をみると、5年までの費用はレンタルのほうが購入より31,840円安くなります。

でも、耐用年数の7年でみてみると、購入のほうがレンタルより78,536円も安くなります。やはりこの場合も長期でみると、購入のほうがレンタルよりオトクですね。

 

表の下の購入シミュレーションは、耐用年数7年で、どれくらいAEDを使えば購入費用がレンタル費用を超えるか計算してみたものになります。

計算の都合上、小児用電極パッドの使用期限切れの定期交換3回も表に含まれていますが、4回以上未就学児童にAEDを使用しないと、購入費用はレンタル費用より高くなりません。(定期交換が不要となる場合には7回の未就学児童へのAED使用が必要となります。)

7年で4~7回の未就学児童へのAED使用ですと、全く考えられないワケではないですが、けっこう高い使用頻度と言えます。

ただ、同じように小児用モード切替がないAEDでも別の機種「サマリタンPAD350P」では、下の表のような費用比較シミュレーションになりました。

購入 機種名 機器構成 耐用年数(使用期限) 初期費用(税込) 3年使ったときの総コスト 5年使ったときの総コスト 8年使ったときの総コスト
サマリタン
PAD350P
AED本体 7年 266,544円 266,544円 266,544円 266,544円
成人用パッド 4年 39,960円 39,960円 79,920円 79,920円
小児用パッド 4年 27,000円 27,000円 54,000円 54,000円
合計 333,504円 333,504円 400,464円 400,464円
レンタル
(ヤガミ)
サマリタン
PAD350P
費用内訳 初月費用(税込) 初年度費用(税込) 3年使ったときの総コスト 5年使ったときの総コスト 8年使ったときの総コスト
月額料金 3,218円 38,616円 115,848円 193,080円 308,928円
保証金 0円 0円 0円 0円 0円
小児用パッド 669円 8,028円 24,084円 40,140円 64,224円
合計 3,887円 46,644円 139,932円 233,220円 373,152円

※「サマリタンPAD350P」のバッテリ(電池)は電極パッドと一体型です。

「サマリタンPAD350P」の場合は、EDをレンタルするほうが購入よりも耐用年数8年で27,312円安くなります。

このように、小児用モード切替がないAED機種でみてみると、機種やレンタル会社、AED設置期間によって、購入とレンタルでどっちが安くなるかはマチマチのようです。

液晶モニタがあるAEDの費用比較シミュレーション

液晶モニタがあるAED機種「AED3150」で、初期費用・3年・5年・AEDの耐用年数8年の購入・レンタルの費用を比較シミュレーションしてみます。

下の表をみてみましょう。

購入 機種名 機器構成 耐用年数(使用期限) 初期費用(税込) 3年使ったときの総コスト 5年使ったときの総コスト 8年使ったときの総コスト
AED3150 AED本体 8年 540,000円 540,000円 540,000円 540,000円
電極パッド 2年2ヶ月 10,584円 21,168円 31,752円 42,336円
バッテリパック 4年 38,880円 38,880円 77,760円 77,760円
合計 589,464円 600,048円 649,512円 660,096円
レンタル AED3150 費用内訳 初月費用(税込) 初年度費用(税込) 3年使ったときの総コスト 5年使ったときの総コスト 8年使ったときの総コスト
月額料金 7,128円 85,536円 256,608円 427,680円 684,288円
保証金 20,000円 20,000円 20,000円 20,000円 20,000円
合計 27,128円 105,536円 276,608円 447,680円 704,288円

※「AED3150】の表のAED本体価格はメーカー販売価格(2019年3月発売)となります。そのため、販売店見積りで値引きされる可能性があります。

やはり今までみてきたAEDよりも購入・レンタルともに費用が高くなっていますね。

ここでも、入のほうがレンタルよりも耐用年数8年で44,192円安くなっています。

どちらが利用しやすい?AED購入・レンタルのメリット・デメリット

ここまで、いろいろなAEDの購入・レンタルの費用比較シミュレーションをみてきましたが、機種やレンタル会社、AEDの設置期間によって違いはあるものの、おおむね購入のほうが費用が安くなるようです。

「だったらAEDは購入するしかないね!」という結論を早々と出す前に、いちおうそれぞれ購入とレンタルのメリット・デメリットについても確認しておきましょう。

AED購入の3つのメリット

1.トータルコストが安い

シミュレーションでもみた通り、5年以上の長期にわたりAEDを設置する場合は、購入のほうがレンタルより費用がかからないことが多いです。最初にAEDを購入するため初期費用は高くなりますが、分割払いを利用すれば初期費用をおさえることもできます。

2.AEDの機種選びが自由

購入する場合は自分の費用や使用目的・使用環境にあったAEDを選ぶことができます。レンタルの場合、レンタル会社によってあらかじめ決められた機種になるため、選択の幅がせまくなります。

3.補助金が使える

AEDを購入する場合は、自治体や財団などの団体の補助金・助成金が受けられる可能性があります。補助金によっては、AEDの購入額の半分や全額を補助してくれることまであります。

※補助金・助成金の利用可否については最寄りの自治体・団体へ直接お問い合わせください。

※個人(一般家庭)でのAED購入に利用できる補助金・助成金はほとんどありません。ただし、個人の場合、医療費控除が受けられることがあります。

AEDの補助金についてはこちらの記事でくわしく解説しています。

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AED購入の5つのデメリット

1.ランニングコストがかかる

AEDを購入した場合には、電極パッドやバッテリ(電池)の定期交換、使用済の電極パッドの交換費用がかかります。また、使用済の電極パッドや耐用年数が過ぎたAEDを捨てる場合も廃棄費用がかかる場合があります。

※AED・電極パッド・バッテリの廃棄について詳しくは、販売店やメーカー、最寄りの自治体にご確認ください。

2.機器点検の手間がかかる

購入した場合は、基本的には毎日AEDに不具合がないかの点検を自分でしなければならないため、手間と時間がかかります。機器点検をおこたると、いざというときにAEDが使えないというようなことが起こる可能性があります。

3.故障などの修理費用

AEDの保証期間は基本5年間であるため、5年を超えてAEDが故障した場合、修理費用がかかります。また、盗難や破損などの場合は、自分で保険に加入していなければ、費用がかかる可能性があります。

4.救命データ取り出し費用

AED購入の場合、医療機関や消防からの依頼でAEDから心電図データなどの救命データを取り出すのに費用がかかります。

※レンタルでも救命データ取り出しに費用がかかる場合があります。

5.減価償却(法人のみ)

AEDを購入した場合は、貸借対照表に資産として記載して減価償却(数年に分割して費用計上)する必要があります。AEDの法定耐用年数は4年のため、4年を超えてAEDを使用した場合にも費用として計上できません。

※AED購入の会計処理について詳しくは会計士にご確認ください。

AEDレンタルの6つのメリット

1.目的に対応しやすい

レンタル期間などAEDの使用目的に応じて決めることができます。訓練などに短期で使用する場合は自治体や販売店などで無料貸し出しを行っていることもあります。

2.ランニングコストがかからない

AEDレンタルの場合、月額料金に電極パッドなどの消耗品の料金も含まれているため、別途維持費用がかかりません。AEDの使用回数が多い場合は、購入よりも費用が安くなる可能性があります。

※高い使用頻度が想定される団体・施設は一般的なレンタル料金よりも料金が高くなる可能性があります。

3.機器点検の手間がかからない

AEDの日々の点検もレンタル会社で行なってくれるところが多いです。また、電極パッドの使用期限の管理や使用した場合の交換もレンタル会社で行なってくれるため、AEDの維持・管理の手間と時間が節約できます。

4.AED使用についてのサポート

多くのAEDレンタルでは、必要に応じてAEDの使い方について講習を受けたり電話サポートを受けたりすることができます。AEDの使い方について不安がある場合には安心です。

※サポート等サービス内容について詳しくは各レンタル会社にお問い合わせください。

5.故障・盗難・破損時の無償交換

AEDレンタルでは多くの場合、AEDが故障や破損したとき、盗難にあったとき、無償で交換してくれます。

※レンタル利用者に責任がある場合は有償となることがあります。

6.オフバランスできる(法人のみ)

レンタルAEDは費用計上できますが、資産として貸借対照表に記載する必要がありません(オフバランスといいます)。そのため、資産に占める利益の割合(総資産利益率-ROA)の向上につながります。

※AEDレンタルの会計処理について詳しくは会計士にご確認ください。

【11社徹底比較】AEDレンタルの最安値はココだ!価格とサービスも比べて調査してみた。昨今増えてきたAEDのレンタル導入。でもレンタル会社もたくさんあって、おまけに料金やサービスなども違うので、どこがどう違うのか?どこで契...

AEDレンタルの3つのデメリット

1.トータルコストが高い

AEDレンタルの場合、設置期間が長くなればなるほどかかる費用が高くなります。また、レンタル会社によっては初期費用として保証金がかかることがあります。

2.補助金が使えない

AEDレンタルの場合、自治体などの補助金・助成金が活用できることがほとんどありません。そのため、多くの場合かかった費用は全額自己負担となります。

3.契約年数に縛りがある

AEDレンタルの場合、月額費用が安くても契約年数にしばりがあることが多いため、5年未満の中短期の利用ができない可能性があります。また、中途で解約する場合、解約費用がかかることもあります。

AED購入・レンタルのメリット・デメリットについてはこちらの記事でくわしく解説しています。

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自分はどっち?AED購入が向いている人・AEDレンタルが向いている人

それでは、AED購入・レンタルのメリット・デメリットをふまえて「AED購入のほうがオススメの人」「AEDレンタルのほうがオススメの人」についてそれぞれみてみましょう。

AED購入のほうがオススメの人

長期でAED設置を検討されている人

目安としてはやはり5年以上の長期でAEDを設置する場合には、AEDをレンタルするより購入したほうがトータルコストが安くなることが多いです。

AEDの管理やメンテナンスが手間ではない人

AEDレンタルと違い購入した場合には、手厚いサポートが受けられないため、AEDの維持・点検などを自分でする必要があります。ただ、その分コストが安くなりAED使用・管理についても自由度が高いため、手間よりコスト重視の人には購入がオススメです。

補助金・助成金が受けられる人

お住まいの地域の自治体や属性などによって、AED購入に対して補助金・助成金が受けられる人はコストが劇的に安くなるため購入がオススメです。

AEDレンタルのほうがオススメの人

AEDの必要期間が限定される人

5年未満の中短期でAEDを設置することが決まっている場合は、レンタルのほうが安くなる可能性があります。

AEDの管理やメンテナンスなどに自信がない人

AEDの管理やメンテナンスの手間はレンタル代に含まれるため、コストよりも手間を省きたい場合は、レンタル会社のサポートが受けられるためレンタルがオススメです。

AEDに手間をかけたくない人

AEDの機器点検や消耗品の補充もレンタル会社で行なってくれるため、費用よりもAEDの維持・管理の手間・時間を節約したい人にもレンタルがオススメです。

まとめ

いかがだったでしょうか?今回は、AEDの購入とレンタルにかかる費用についてのシミュレーションを中心にまとめてみました。

やはりトータルコストでは、AEDを購入するほうがレンタルするより費用がおさえられる場合が多いことがわかりましたが、AEDの設置期間やAEDの機種によってはレンタルのほうがオトクなケースもありました。

AEDを導入する際には、費用だけでなく、維持・管理にかかる手間や時間、受けられる補助金やサポートなども考えて、自分にあった導入方法をじっくり検討してみてください。

本記事が参考になれば幸いです。